季節は穏やかに終わりを告げたね
彩られた記憶に寄せて
土曜日の帰省途中に母からの一報
「ばーちゃん やっぱだめだった」
脳卒中で倒れてからというもの日に日に思わしくなくなっていき、病院のベッドでチューブまみれになっていくその過程を見てきて、2ヶ月ほど前に見たときはもはや・・・・
12日が通夜、13日が葬儀でした
その間は不思議と涙も出ずに淡々と流れていく時間の中に・・・薄情かなぁ?私は
ただ、火葬も終わり家に戻ってきた時のじーちゃんの一言でハッとしたさ
「かーちゃん やっと帰ってきたねー」
もはや自宅療養できるレベルを通り越して生命維持の次元にまで来てた祖母にとっては自分の家がさぞかし遠かったことだろう・・・変わり果ててはしまったけど、やっと自分の生きてきた家に、旦那のいる家に、家族の集まるトコロに帰ってこれたんだというコトに気がついたさ
何かが変わってしまったのだけれど、そこには変わらない家族があったわけで
“涙でさよならをいうのではなく 笑顔でおかえりといってあげること”
多分 それでよかったんだと思う
愛をくれたあの人は この瞳にゆらめいていた